小さなチャレンジが大きな自信に変わる瞬間【ぽぷらの樹東住吉】

白ゆりグループ

大阪市東住吉区にある運動療育型児童デイぽぷらの樹東住吉では、先日、他事業所との合同イベント「プチ運動会」に参加しました。

秋の気配を感じるある日、少し緊張した面持ちで玄関に集まった子どもたち。
「今日はいつもと違う日なんだ」とワクワクと不安が入り混じったような表情で、スタッフにぎゅっと手を握りしめる子もいれば、「よーし、がんばるぞ!」と元気いっぱいに声を上げる子もいました。

会場に集まったのは、さまざまな個性や特性を持った子どもたち。
それぞれの「得意」や「できる」に寄り添うことを大切にしている私たちの療育では、ただ勝ち負けを競うだけの運動会ではなく、「楽しむこと」「挑戦すること」「友だちと一緒に何かをやり遂げること」を大きな目標に掲げています。

この日、用意された種目は「サーキットラン」「玉入れ」「綱引き」の3つ。
どれも、運動が得意な子も苦手な子も関係なく、それぞれのペースで楽しめるよう工夫が凝らされた内容です。

この運動会で目指したのは、競争ではなく“ひとりひとりの小さな成功体験”
子どもたちが「できた!」と自分を認める瞬間、その笑顔こそが、私たちにとって何よりのご褒美です。

サーキットランでゴールにたどり着いたとき、玉入れでひとつでも多くの玉を投げ入れられたとき、綱引きで友だちと一緒に引っ張り合ったとき。
そのすべての瞬間が、子どもたちにとっての“成功”であり、成長の一歩となりました。

この記事では、そんな笑顔と感動が詰まったプチ運動会の一日を、臨場感たっぷりにお届けします。
ぜひ最後までご覧ください😊

運動が苦手でも大丈夫。「できる」を引き出す工夫がいっぱい

子どもたちの中には、運動に対して苦手意識を持っている子や、大人数での活動に不安を感じる子もいます。
たとえば、「走るのが苦手…」「注目されるのが恥ずかしい…」「ルールが難しくて混乱してしまう…」など、それぞれに異なる背景や気持ちを抱えているものです。

それでも、今回のプチ運動会では、誰一人取り残されず、「参加してよかった」と思える体験をしてもらいたい。
その想いを胸に、スタッフは何度も打ち合わせを重ね、当日までの準備に全力を注ぎました。

まず意識したのは、「シンプルで分かりやすい」こと。
ルールを覚える負担を減らし、「やってみたい」と思えるハードルをぐっと下げることで、自信を持って参加できる工夫をしました。

活動時間も、子どもたちの集中力や疲労感を考慮し、短く・テンポよく。
小さな成功体験を積み重ねられるよう、1つひとつの競技に明確な“ゴール”や“達成感”を用意しています。

また、特に注力したのが、「みんなが主役になれる空間づくり」です。
得意なことがある子には、それを存分に発揮できる場面を。
ちょっぴり不安がある子には、スタッフがすぐ隣でサポートしながら、少しずつ“できた”を引き出していきます。

「がんばれー!」「ナイス!」と自然と湧き上がる応援の声、拍手、笑顔。
こうした肯定的な空気感が、子どもたちの「やってみようかな」という気持ちを後押しし、競争ではなく“参加すること”に価値を感じられる雰囲気をつくり出しています。

保護者の皆さまからも「○○が自分から手を挙げて参加するなんて…」という驚きの声をいただくことも少なくありません。
一人ひとりの子どもにとって、「できた!」と感じる基準は違います。
だからこそ、私たちは“その子なりの一歩”を心から喜び、丁寧にサポートする姿勢を大切にしています。

このような準備と関わりの積み重ねがあるからこそ、「楽しかった!」「またやりたい!」という前向きな気持ちが自然に生まれてくるのです。

サーキットランで“チャレンジする勇気”を

運動会の最初の種目は、「サーキットラン」からスタート!
ウォーミングアップも兼ねて、全身を動かせるように工夫されたこのコースは、カラーコーンをジグザグに走り抜け、マットの上でジャンプし、トンネルをくぐるなど、さまざまな要素がバランスよく組み合わさったものです。

このコースのねらいは、ただ身体を動かすだけでなく、“順序立てて行動する力”“次の動作を予測する力”も育むこと。
さらに、視覚的にわかりやすくなるよう、各ポイントにはカラフルな目印や絵カードを使い、子どもたちが自然にルールを理解しやすいように配慮しました。

もちろん、全員が最初からスムーズに参加できるわけではありません。
中には、スタート前から「見てるだけにする…」「ボクはやらない」と、やや緊張した様子で座り込んでしまうお子さまもいました。
ですが、周りの友達が「たのしーい!」と笑顔で取り組んでいる姿や、スタッフがそっと隣に寄り添って「大丈夫、一緒にゆっくり行ってみよう」と声をかける姿に、少しずつ表情がやわらいでいきます。

その子が、勇気を出して立ち上がり、スタートラインにそっと立った瞬間。
スタッフや友達から自然と拍手が湧き上がり、会場全体があたたかい空気に包まれました。

一歩、また一歩と進んでいく中で、最初は不安そうだったその子の表情が少しずつ明るくなり、ゴールにたどり着いたときには、満面の笑顔に変わっていました。
「やった!できた!」と自分に拍手を送るその姿に、私たちスタッフも思わず目頭が熱くなりました。

一方で、普段から運動が得意なお子さまたちは、最初から張り切ってスタート。
「よーいドン!」の合図で全速力!
カーブではバランスをとりながら上手にターンを決め、マットの上では高くジャンプして「見ててー!」とアピールする子も。
何度も走るうちに、「もっと速く走れる!」「次はあの子に勝ちたい!」とライバル意識が芽生え、記録に挑戦する姿が見られるなど、自ら成長しようとする意欲が自然と引き出されていました。

また、スタッフがタイムを測ったり、ゴールで「ハイタッチ!」をしたりと、達成感を味わえる工夫もたくさん取り入れました。
自分の頑張りを見てもらえた、認めてもらえたという体験は、子どもたちにとって大きな自信につながります。

「次はもっと速く走る!」「あと3回やりたい!」と、何度も挑戦する子もいれば、スタッフの手を握りながら一歩ずつ進む子もいて、どの姿も本当に素晴らしいチャレンジの形です。

サーキットランを通じて私たちが改めて感じたのは、“子どもたちが自分のペースで前に進もうとする力”の尊さです。
その一歩一歩を支え、見守りながら一緒にゴールを目指せたことは、私たちにとってもかけがえのない経験となりました。

玉入れで“協力する楽しさ”を体感!

続いて行ったのは、みんな大好き「玉入れ競技」です!
この競技は、運動会の定番ではありますが、私たちの療育現場では、単なる勝ち負けのゲームではなく、“仲間と一緒に目標に向かう”という協力体験に重きを置いています。

この日も、子どもたちは赤白の2チームに分かれて、それぞれのかごをめがけて玉を一斉に投げ入れました。
一見シンプルな競技ですが、その中にはたくさんのねらいと工夫が詰まっています。

まず、玉は色ごとに分け、視覚的に分かりやすく。
どこに入れるのか、どの玉を使うのか、ルールが直感的に理解できるようにデザインしました。
また、かごの高さも調整し、どの子も“届く”成功体験を得られるように工夫。
「難しすぎず、でも簡単すぎない」ちょうどいいチャレンジになるよう、事前に何度も試行錯誤しました。

競技が始まると、最初はちょっぴり緊張していた子たちも、次第にテンションがアップ⤴️
「いくよー!」「○○くん、あっちにも玉あるよ!」と、自然に声をかけ合う姿があちこちで見られ、会場は大盛り上がり!

ときには「せーの!」とタイミングを合わせて投げたり、かごの近くに落ちた玉を拾って仲間に手渡す子がいたりと、自然発生的なチームワークがたくさん見られました。
このような場面では、子どもたちの“相手の動きを見る力”“言葉を使って協力する力”が、遊びの中で育まれていきます。

また、私たちスタッフは、ただ見守るだけではありません。
子どもたちが頑張っている一瞬一瞬を見逃さず、「○○くん、ナイススロー!」「すごい!○○ちゃん、何個も拾ってくれてありがとう!」と、その行動に丁寧に声をかけていきます。

こうした肯定的なフィードバックは、子どもたちのやる気と自己肯定感を大きく引き上げるものです。
「やってみてよかった」「もっと褒めてもらいたい」「自分も役に立てた!」という気持ちは、次の活動へのモチベーションにもつながります。

特に印象的だったのは、普段は集団活動に消極的なAくんが、最後まで集中して玉を投げ続けた姿。
目の前のかごに一生懸命手を伸ばしながら、隣の友達と目を合わせて「いまだ!」と声をそろえる場面も見られ、スタッフ一同、胸が熱くなりました。

このように、「玉入れ」は単なる遊びではなく、協力・集中・達成感・コミュニケーションといった大切な力を、子どもたちが自発的に学べる貴重なプログラムです。
短い時間の中にも、たくさんのドラマが生まれました。

綱引きで“力を合わせる達成感”を!

最後は、子どもたちに大人気の「綱引き」!
思いっきりロープを握って、「よいしょー!」「がんばれー!」と大声で応援する様子は、まさにミニアスリートたちの姿でした😊

最初は「負けちゃった…」と涙を浮かべていた子も、仲間からの「次は一緒にがんばろ!」という言葉に励まされ、次の試合では笑顔で参加するように。

勝っても負けても、やりきった経験が「楽しかった!」という気持ちに変わっていく――。
そんな子どもたちの変化こそが、私たちが目指す“支援”の原点です。

競技を通して育まれる力は、日常にもつながります

今回のプチ運動会では、次のような力が自然と育まれました:

  • 運動面の発達(体幹・バランス・瞬発力など)
  • 集団行動への適応力(ルールの理解・順番を守る・応援し合う)
  • コミュニケーション力(声をかけ合う・相手の動きを見る)
  • 自己肯定感(できた!楽しい!またやりたい!)

これらはすべて、普段の通所支援にも直結する大切な力です。
遊びを通して自然に身につくからこそ、子どもたちは無理なく、自分らしいペースで成長していけるのです。

スタッフの声と、イベントを終えての想い

スタッフY
スタッフY

普段よりも積極的に体を動かしてくれて、びっくりしました!

スタッフI
スタッフI

○○ちゃんが、あんなにお友達に声をかけてる姿、初めて見ました!

イベント後、スタッフ同士での感想シェアでは、子どもたちの新たな一面にたくさんの驚きと感動がありました。

私たちぽぷらの樹東住吉では、運動療育の中でも「楽しい!」「やってみたい!」という気持ちを何よりも大切にしています。
今回のプチ運動会は、まさにその原点を再確認する機会となりました。

見学・体験はいつでも大歓迎です😊

運動療育型児童デイぽぷらの樹東住吉では、今回の「プチ運動会」で体を動かす楽しさや仲間と一緒に挑戦する喜びを感じていただけるよう、日々の活動でも多様なプログラムをご用意しております。

見学・体験はいつでも受け付けておりますので、ぜひ一度、お子さまと一緒に遊びに来てくださいね♪

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