子どもが負けても楽しめる遊びとは?「負けても大丈夫」を育てる家庭での工夫【第3弾】
- 「負けると怒るから、ゲームをするのが大変…」と感じていませんか?
- ① 最初は「勝ち負けのない遊び」から始めても大丈夫!
- ② 勝ち負けのあるゲームは、ルールを簡単にしてみましょう
- ③ 「勝った・負けた」以外の目標をつくってみましょう
- ④ 大人が負けたときの姿を見せることも大切です
- ⑤ 負けた後の「どうする?」を遊ぶ前に決めておきましょう
- ⑥ ゲームは「楽しく終われるところ」で切り上げても大丈夫
- ⑦ 「負けたけど、できたこと」を一緒に振り返りましょう
- 家庭で取り入れやすい!おすすめの遊び3選
- 「負けても大丈夫」は、一度で身につくものではありません
- 勝つことよりも、「また遊びたい!」と思える経験を大切に
- お子さまの「できた!」を一緒に増やしていきませんか?😊
「負けると怒るから、ゲームをするのが大変…」と感じていませんか?

家族でトランプを楽しもうと思ったのに、負けた瞬間に大泣き。
すごろくで思い通りの数字が出ず、「もうやらない!」と怒ってしまう。
じゃんけんで負けると、何度もやり直しを求める。
そんな経験はありませんか?
「ゲームを通してルールを覚えてほしい」
「友達と楽しく遊べるようになってほしい」
「負けても怒らずにいられるようになってほしい」
そう思って遊びに誘っても、毎回泣いたり怒ったりして終わってしまうと、保護者の方も疲れてしまいますよね。
そのうち、「また怒るから、勝負のある遊びはやめておこう」と感じることもあるかもしれません。
しかし、勝ち負けのある遊びを無理に続ける必要はありませんし、反対に、すべて避けなければならないわけでもありません。
大切なのは、お子さまが安心して参加できる遊び方から始め、少しずつ勝ち負けを経験していくことです。
第1弾では、負けたときに怒る背景には、悔しさや失敗への不安、思い通りにならないことへの戸惑いなどがあるとお伝えしました。
第2弾では、気持ちを受け止めながら、物を投げるなどの行動には適切に対応することをご紹介しました。
そして今回の第3弾では、遊びを始める前の準備や、家庭でできるゲームの工夫について、具体例を交えながらご紹介します。
「負けることに慣れさせる」のではなく、「勝っても負けても、遊んでよかった」と思える経験を一緒に増やしていきましょう。
① 最初は「勝ち負けのない遊び」から始めても大丈夫!

負けることへの苦手意識が強いお子さまには、最初から勝敗のあるゲームに挑戦するよりも、誰かと一緒に遊ぶ楽しさを感じられる活動から始める方法があります。
例えば、次のような遊びです。
協力して大きな作品をつくる

積み木やブロックを使って、家族で一つのお城や街をつくってみましょう。
「ここに橋をつくろう!」
「このブロックを使ってみよう!」
と相談しながら進めることで、勝ち負けではなく、一緒に完成させる楽しさを味わえます。
みんなで風船を落とさないゲーム

風船を床に落とさないよう、家族で協力して打ち返す遊びです。
「誰が一番上手か」ではなく、
「みんなで何回続けられるかな?」
という目標にすると、自然と協力する機会が生まれます。
一緒にゴールを目指すコース遊び

クッションやテープなどを使って簡単なコースをつくり、親子でゴールを目指します。
速さを競うのではなく、
「最後まで進めたね!」
「一緒にゴールできたね!」
と達成感を共有することがポイントです。
勝敗のない遊びでも、順番を待つ、相手の動きを見る、ルールを守るといった経験はできます。
まずは「一緒に遊ぶって楽しい!」という気持ちを大切にしましょう。
② 勝ち負けのあるゲームは、ルールを簡単にしてみましょう

ゲームで負けると怒るお子さまの中には、勝敗だけでなく、ルールが複雑なことや、ゲームの見通しが立ちにくいことに戸惑っている場合もあります。
そのようなときは、ルールを少し調整することも一つの方法です。
例えば、トランプなら最初は少ない枚数で遊ぶ。
すごろくなら短いコースにする。
ボール遊びなら、得点を競う前にキャッチできた回数を数えてみる。
このように遊びの難しさを調整すると、参加しやすくなる場合があります。
また、ゲームを始める前に、
「今日は3回勝負だよ」
「勝つ人も負ける人もいるよ」
「終わったらお片付けしようね」
と、簡単なルールを伝えておくことも大切です。
途中でルールを何度も変えるより、最初に決めたルールを分かりやすく伝えることが安心につながる場合があります。
ただし、子どもの理解度やその日の様子に合わせ、無理のない設定にしましょう。
③ 「勝った・負けた」以外の目標をつくってみましょう

ゲームというと、どうしても勝敗に注目しがちです。
しかし、遊びの中には勝敗以外にも大切な経験がたくさんあります。
例えば、すごろくなら、
- 自分の順番まで待つ
- サイコロを振る
- 出た数字の分だけ進む
- 最後まで参加する
といったことも目標になります。
トランプなら、
- カードを配る
- ルールを確認する
- 相手の番を待つ
- 終わったら片付ける
といった姿にも目を向けられます。

ゲームが終わったときに、
「勝ててよかったね!」
だけでなく、
「今日は最後までできたね!」
「順番を待てたね!」
「ルールを守って遊べたね!」
と声をかけてみましょう。
結果だけではなく、遊んでいる途中の頑張りを認めることがポイントです。
負けたとしても、「できたことがあった」と感じられる経験を少しずつ増やしていきましょう。

④ 大人が負けたときの姿を見せることも大切です

子どもは、大人の言葉だけでなく、行動から学ぶこともあります。
例えば、親子ですごろくをしていて、大人が負けたとします。
そんなとき、
「負けちゃった!悔しいなあ」
「でも、楽しかったね!」
「次は勝てるかな?」
と、大人が自然に気持ちを言葉にしてみましょう。
ここで大切なのは、無理に明るく振る舞うことではありません。
「負けて悔しいと思ってもいいし、その後に気持ちを切り替える方法もある」という姿を見せることです。

例えば、
「悔しいから、ちょっとお茶を飲もうかな」
「もう一回やりたいけど、今日はここまでにしよう」
といった言葉も参考になります。
子どもに「負けても怒らないで」と伝えるだけでなく、大人自身が悔しさとの付き合い方を見せることも、一つの関わり方です。

⑤ 負けた後の「どうする?」を遊ぶ前に決めておきましょう

負けてから気持ちが大きくなってしまうと、その場で落ち着く方法を考えるのが難しいことがあります。
そこで、遊び始める前に、
「もし負けて悔しくなったら、どうしようか?」
と一緒に考えてみましょう。
例えば、
「悔しい!」と言葉で伝える
少し休憩する
お水を飲む
大人に助けを求める
今日は終わりにする
など、いくつかの選択肢を用意しておきます。
言葉だけでは分かりにくい場合は、簡単な絵やカードで示してもよいでしょう。

そして実際に負けて悔しくなったとき、
「悔しかったね。休憩する?それともここで終わりにする?」
と、事前に考えた方法を思い出せるようにします。
最初から自分で気持ちを整えられる必要はありません。
大人と一緒に経験する中で、その子に合った方法を見つけていくことが大切です。

⑥ ゲームは「楽しく終われるところ」で切り上げても大丈夫

負けることが苦手なお子さまと遊ぶとき、
「最後までやらせなければ」
「勝負に慣れるまで続けなければ」
と考えることがあるかもしれません。
しかし、長時間のゲームは疲れや集中力の低下につながり、気持ちの切り替えが難しくなる場合もあります。
最初は短い時間から始めてみましょう。

例えば、
「今日は5分だけ」
「すごろくを1回したら終わり」
「トランプを3回したらおしまい」
など、無理のない範囲で区切ります。
そして、予定どおり終えられたときには、
「約束したところで終われたね」
と伝えましょう。
もし途中で強い怒りが出た場合も、安全を確保したうえで休憩するなど、状況に応じて柔軟に対応して構いません。
「長く遊ぶこと」よりも、「安心して遊べた経験」を大切にすることがポイントです。

⑦ 「負けたけど、できたこと」を一緒に振り返りましょう

ゲームが終わった後、少し落ち着いてから振り返る時間をつくるのもおすすめです。
ただし、
「今日は怒らなかった?」
「ちゃんと負けを認められた?」
と、できなかった部分を確認するような振り返りにならないようにしましょう。

例えば、
「今日、一番楽しかったところはどこ?」
「上手にできたことはあった?」
「次はどんなゲームをしてみたい?」
など、遊びそのものを振り返る質問から始めます。
負けたことを悔しがっていたとしても、
「最後まで参加できたね」
「悔しいって教えてくれたね」
「休憩してから戻ってこられたね」
と、具体的な行動を認めてみましょう。
一度の遊びですぐに変化が見られなくても大丈夫です。
昨日はゲームを始められなかったけれど、今日は少し参加できた。
前は負けた瞬間にカードを投げていたけれど、今日は言葉で伝えられた。
こうした小さな変化にも目を向けていきましょう。

家庭で取り入れやすい!おすすめの遊び3選
ここでは、勝ち負けへの苦手意識があるお子さまにも、段階に合わせて取り入れやすい遊びをご紹介します。
🎈 1.協力風船ラリー

遊び方
親子やきょうだいで輪になり、風船を床に落とさず何回続けられるか挑戦します。
最初は「3回続ける」など、達成しやすい目標から始めましょう。
慣れてきたら、「前回より1回多くできるかな?」と、みんなで記録に挑戦しても楽しめます。
ポイント
誰か一人が勝つのではなく、みんなで協力して達成する楽しさを経験できます。
🎲 2.短いコースのすごろく

遊び方
紙に5〜10マス程度のコースを描き、サイコロを振って進みます。
最初は「ゴールまで進めたらみんな成功」という遊び方にしてもよいでしょう。
慣れてきたら、順番にゴールする通常のルールにも挑戦できます。
ポイント
順番を待つことや、思い通りの数字が出ないことなどを、短い時間で経験できます。
🃏 3.少ない枚数で行う絵合わせゲーム

遊び方
最初は2〜3組程度の絵カードを裏返して並べ、同じ絵を探します。
慣れるまでは親子で協力してすべてのペアを見つける方法でも構いません。
遊びに慣れたら、交互にカードをめくり、取れたペアの数を比べる遊び方へ進めていきます。
ポイント
いきなり勝敗を競うのではなく、遊びのルールに慣れてから勝ち負けを取り入れられます。
「負けても大丈夫」は、一度で身につくものではありません

ここまで、家庭でできる遊びの工夫をご紹介しました。
ただし、どの方法も、すべてのお子さまに同じように合うわけではありません。
タイミングによっては、いつも楽しめるゲームでも怒ってしまうことがあります。
昨日できたことが、今日は難しい場合もあります。
そんなときに、
「前はできたのに!」
と焦る必要はありません。
その日の疲れや気分、遊びの難しさ、周囲の環境などによっても、反応は変わることがあります。
また、勝負への不安が強い場合は、無理に参加を求めず、見学したり、大人と一緒に参加したりするところから始めてもよいでしょう。

目指したいのは、「負けても何も感じない子」になることではありません。
悔しいときに「悔しい」と言える。
少し休んで気持ちを整えられる。
負けた後も遊びの楽しさを思い出せる。
次はまた挑戦してみようと思える。
そんな経験を、その子のペースで積み重ねていくことです。

もし、勝負のたびに強い混乱が起きたり、物を投げる・人を叩くといった行動が繰り返されたりして、家庭や学校生活で困りごとが大きくなっている場合は、支援者や専門機関に相談することも一つの方法です。
勝つことよりも、「また遊びたい!」と思える経験を大切に
今回の第3弾では、遊びを通して「負けても大丈夫」という気持ちを少しずつ育てるための工夫をご紹介しました。
第1弾では、負けると怒る・泣く背景を理解すること。
第2弾では、悔しい気持ちを受け止めながら、適切な声かけや対応を考えること。
そして第3弾では、勝ち負けだけに注目せず、安心して遊べる経験を積み重ねることをお伝えしました。
大切なのは、「勝つこと」だけが遊びの成功ではないということです。
友達と一緒に笑えた。
順番を待てた。
最後まで参加できた。
悔しい気持ちを言葉にできた。
負けたけれど、「またやりたい」と思えた。
そうした一つひとつの経験が、お子さまにとって大切な成長の機会になります。
「負けたら怒るから遊ばない」ではなく、「どうすれば安心して楽しめるかな?」という視点で、お子さまに合った遊び方を見つけていきましょう。
お子さまの「できた!」を一緒に増やしていきませんか?😊
運動療育型児童デイぽぷらの樹東住吉では、お子さま一人ひとりの発達や特性を大切にしながら、運動療育やさまざまな活動を通して、挑戦する楽しさや人との関わりを経験できるよう支援しています。
「ゲームで負けると怒ってしまう」
「勝ち負けのある遊びに参加したがらない」
「友達と遊ぶときにトラブルになりやすい」
「失敗を嫌がって、新しいことに挑戦するのが難しい」
そんなお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
運動療育型児童デイぽぷらの樹東住吉では、お子さまに合った活動や関わり方について、一緒に考えていきたいと思っています。
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