子どもの睡眠リズムを整えるには?家庭でできる7つの工夫【第3弾】
「早く寝かせなきゃ」と頑張りすぎていませんか?
第1弾では、子どもの睡眠不足が、日中の眠気だけでなく、集中しにくさやイライラ、朝の起きづらさなど、毎日の生活に関係することをご紹介しました。
第2弾では、「どうして夜になっても寝てくれないの?」という疑問について、朝起きる時間や昼寝、日中の活動、スマートフォンやタブレット、寝る前の過ごし方など、一日の生活リズムから考えてきました。
ここまで読んで、
「睡眠が大切なのは分かったけれど、結局何から始めればいいの?」
「早く寝かせようとしても、全然寝てくれない…」
「毎日きっちり同じ生活なんて難しい」
と感じている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、翌日に学校や園があると、「もうこんな時間!早く寝かせないと」と焦ってしまいますよね。
しかし、睡眠リズムを整えるために、夜の寝かしつけだけを頑張る必要はありません。
睡眠は、朝起きてから夜眠るまでの一日の流れとつながっています。
そのため、「夜○時に絶対寝かせる」ということだけを目標にするのではなく、朝・昼・夕方・夜の過ごし方を少しずつ整えていくことが大切です。
また、お子さまによって生活リズムや寝つきやすさは異なります。
今回ご紹介する方法も、すべてを一度に実践する必要はありません。
「これならできそう」
と思えるものを一つ選び、ご家庭の生活に合わせて無理なく取り入れてみてください。
子どもの睡眠リズムを整えるために家庭でできる7つの工夫
① 朝起きる時間をなるべくそろえる
睡眠リズムを考えるとき、つい「何時に寝るか」に注目しがちですが、朝の過ごし方も大切です。
まず意識したいのが、朝起きる時間を大きくずらさないことです。
学校や園がある日は早起きしていても、休日になるとお昼近くまで寝てしまうことはありませんか?
もちろん、疲れている日に少しゆっくり眠ることもあるでしょう。
大切なのは、「休日だから何時間でも寝かせていい」と考えるのではなく、一週間を通して生活リズムが大きく変わっていないかを見ることです。
朝起きたらカーテンを開け、明るい環境で一日をスタートすることもおすすめです。
「夜早く寝かせる」だけではなく、まずは朝のスタートを整えるという視点を持ってみましょう。

② 朝食を含めて「朝の習慣」をつくる
起きる時間と合わせて、朝の流れをある程度決めておくことも生活リズムづくりにつながります。
例えば、
「起きる」
↓
「カーテンを開ける」
↓
「顔を洗う・着替える」
↓
「朝食を食べる」
↓
「学校や園へ行く」
といった流れです。
毎日まったく同じ時間に行動する必要はありません。
「起きたら次はこれ」という流れが分かりやすくなることで、お子さま自身も一日の始まりを意識しやすくなります。
朝が苦手なお子さまの場合は、一度にたくさんの指示を出すより、
「まずカーテンを開けよう」
「次は顔を洗おう」
など、一つずつ分かりやすく伝える方法もあります。

③ 日中はその子に合った活動を楽しむ
子どもの生活リズムを整えるうえでは、日中の過ごし方も大切です。
公園で遊ぶ、散歩をする、学校の体育へ参加する、家族で買い物へ出かけるなど、体を動かす機会は日常の中にもたくさんあります。
特別な運動を毎日行う必要はありません。
外へ出ることが難しい日なら、お手伝いや室内遊びなど、その子が楽しめる方法で活動することもできます。
ここで大切なのは、「夜寝かせるために疲れさせる」という考え方にしないことです。
たくさん運動させれば必ず早く眠れる、という単純なものではありません。
お子さまが日中に楽しく活動し、夜には少しずつ落ち着いた過ごし方へ移っていく。
そんな一日のメリハリを意識してみましょう。

④ 昼寝は「時間帯」と「長さ」を見てみる
年齢や発達段階によっては、昼寝が必要なお子さまもいます。
そのため、夜なかなか寝ないからといって、昼寝を無理になくす必要はありません。
一方で、
「夕方に寝始めてしまう」
「一度寝ると長時間起きない」
「昼寝をした日は夜遅くまで眠くならない」
といった様子がある場合は、昼寝の時間帯や長さを振り返ってみましょう。
おすすめなのは、数日間、
「何時に昼寝をしたか」
「どのくらい寝たか」
「その日の夜は何時ごろ眠ったか」
を簡単に記録してみることです。
記録すると、「夕方に寝た日は寝つきが遅い」など、その子なりの傾向が見えてくることがあります。

⑤ 寝る前は少しずつ「静かな時間」へ切り替える
昼間と同じテンションのまま、突然「はい、寝るよ!」と言われても、子どもはすぐに気持ちを切り替えられないことがあります。
そこで、寝る時間が近づいたら、少しずつ刺激の少ない活動へ移してみましょう。
例えば、
- 絵本を読む
- 静かな音楽を聴く
- 親子で今日あったことを話す
- 明日の準備をする
- 照明を少し落とす
などです。
「これをしたら次は寝る」という流れを繰り返すことで、寝る時間への見通しを持ちやすくなるお子さまもいます。
「あと10分でおしまい」
「この絵本を読んだらお布団へ行こう」
など、事前に予告することもおすすめです。

⑥ スマホ・ゲームは「取り上げる」よりルールを分かりやすく
スマートフォンやタブレット、ゲームを終わらせることが、毎晩の親子げんかになっているご家庭もあるかもしれません。
「もう終わり!」
と突然取り上げると、
「まだやりたい!」
と気持ちの切り替えが難しくなる場合があります。
そのため、最初から終わりを分かりやすくしておきましょう。
例えば、
「この動画まで」
「タイマーが鳴ったらおしまい」
「寝る準備を始める時間になったら充電場所へ置く」
など、ご家庭で守りやすいルールを考えます。
ポイントは、毎日ルールが大きく変わらないことです。
昨日はよかったのに今日は突然ダメ、となると、お子さまも納得しにくくなります。
年齢に応じて、「何時までならできそう?」と親子で話し合って決めるのも一つの方法です。

⑦ 「眠れないこと」を叱らない
最後に、とても大切にしたいことがあります。
それは、眠れないこと自体を叱らないことです。
保護者の方がどれだけ「早く寝てほしい」と思っても、眠気そのものを命令することはできません。
「早く寝なさい!」
「明日起きられないよ!」
「いつまで起きているの!」
と言われることで、お子さま自身も「寝なきゃ」と焦ってしまうことがあります。
なかなか眠れないときは、
「眠れないんだね」
「少し静かに過ごそうか」
と、眠りやすい環境へ戻してあげることも一つの方法です。
保護者の方も毎日完璧に対応する必要はありません。
うまくいかない日があっても、また翌日からできることを続けていけば大丈夫です。

すべてを一度に変えなくても大丈夫です
ここまで7つの工夫をご紹介しましたが、
「全部やらなければ!」
と思う必要はありません。
むしろ、一度に生活を大きく変えてしまうと、お子さまだけでなく保護者の方にとっても負担になります。
まずは、
「休日も朝起きる時間を少し意識してみる」
「寝る前の動画を少し早めに終わらせる」
「寝る前に絵本を1冊読む」
など、取り組みやすいことから始めてみましょう。
そして、1週間程度続けながら、お子さまの様子を見てみます。
睡眠は、「今日これをしたから、今日から必ず眠れる」というものではありません。
その子に合った方法を探しながら、少しずつ生活のリズムをつくっていくことが大切です。
また、寝つきの悪さや夜中に何度も目覚める、強いいびきがある、朝起きられない、日中の強い眠気などが続き、日常生活に影響している場合には、ご家庭だけで判断せず、かかりつけの医療機関などへ相談することも検討してください。

「早く寝ること」だけではなく、気持ちよく一日を過ごすために
今回の睡眠シリーズでは、
第1弾で「睡眠不足と日中の生活との関係」
第2弾で「子どもが夜なかなか寝ない理由」
そして第3弾では、「家庭でできる睡眠リズムの整え方」
についてご紹介してきました。
睡眠を整える目的は、「○時までに絶対寝かせること」ではありません。
朝起きて、日中に活動し、夜になったら安心して休む。
そんな毎日のリズムを少しずつつくり、お子さまが気持ちよく一日を過ごせるようにすることが大切です。
そして、生活リズムはお子さまだけの努力で整えるものでもありません。
ご家庭の生活や学校・園での過ごし方なども関係するため、その子とご家庭に合った方法を探していきましょう。
昨日より少し早く準備ができた。
自分からスマートフォンを置けた。
いつもの絵本を読んだら落ち着いて布団へ行けた。
そんな小さな変化も、大切な一歩です。
焦らず、お子さまのペースに合わせながら、安心して一日を終えられる習慣を少しずつつくっていきましょう。

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